私は現在、楽天ひかりや楽天モバイルをフル活用している楽天経済圏の住人です 。しかし、「楽天でんき」は契約していません。 以前は利用していましたが、現在は「マネーフォワードでんき」に切り替えました。
今回は、経理の実務経験から見た「楽天でんき」の懸念点と、なぜあえて他社を選んだのかを解説します。
結論:SPUのために「高い電気代」を払うのは本末転倒
一般的に、電気代は家計管理において「固定費」に分類されますが、実際には季節によって支払額が大きく変動する「変動型の固定費」です。
楽天経済圏にいると「SPU(ポイント倍率)を上げること」が目的化してしまいがちです。しかし、経理マンの視点で冷静に損益計算をすると、必ずしもそれが正解とは限りません。
私が「楽天でんき」を選ばない理由は、ポイント還元という「おまけ」よりも、「毎月の電気代という現金支出の最小化」を優先しているからです。
具体的にどこに「損益分岐点」があるのか、実体験をもとに解説します。
まずは分析の前提として、私が現在どのくらい楽天経済圏を活用しているのか、「数字の現状」を整理しておきます。
私の楽天経済圏利用状況(SPU 9.5倍〜)
| サービス名 | 倍率 | 頻度 |
|---|---|---|
| 楽天カード | +3倍 | 常時 |
| 楽天銀行 + 楽天カード引落 | +0.5倍 | 常時 |
| 楽天モバイル | +4倍 | 常時 |
| 楽天ひかり | ⁺2倍 | 常時 |
| 合計(ベース) | 9.5倍 | |
| 楽天モバイルキャリア決済 | ⁺2倍 | ほぼ毎月※1 |
| 楽天kubo | ⁺0.5倍 | たまに利用 |
| 楽天ブックス | +0.5倍 | たまに利用 |
| 楽天トラベル | ⁺1倍 | たまに利用 |
※1キャリア決済について Androidでのアプリ購入やYouTube Premiumなどの支払いをまとめているため、実質的にはほぼ毎月達成しています。ここを「仕組み化」することで、ベースの還元率を底上げしています。
※楽天証券分(0.5倍)は効率重視の私としては活用したい項目ですが、勤務先の制度上の都合により、現在は楽天証券での積立を行っておりませんので含まれません。
これに加えて「お買い物マラソン」などを活用すれば10倍以上になりますが、ここに含まれていないのが「楽天でんき」です。
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楽天でんきを解約した3つの理由
1. SPU 0.5倍のインパクトと「ポイント5倍」の正体
楽天でんきのSPU倍率は+0.5倍。一見お得に思えますが、経理マンとして「実額」で計算してみると印象が変わります。
- 楽天市場で月3万円買い物:150ポイント
- 楽天市場で月5万円買い物:250ポイント
また、楽天でんきの公式ページでは「他社よりポイント5倍(還元率1.0%)」と強調されています。しかし、これも計算してみると冷静になれます。
- 他社(0.2%還元): 6,000円支払いで 12pt
- 楽天(1.0%還元): 6,000円支払いで 60pt
その差はわずか48円です。後述する「市場価格連動のリスク」や「他社の固定費割引」により、もし他社の電気代そのものが楽天で享受するメリットより大きければ意味を失います。
経理の視点で見れば、「還元率(%)」という枝葉を見る前に、「基本料金・従量料金(単価)」という根幹を比較すべきです。ポイント還元の「額」よりも、電気代自体の「差額」の方が家計に与える影響は大きいのです。
2. 1年を通して「SPUの恩恵」を最大化できない
楽天でんきのSPU対象(+0.5倍)となるには、月額5,500円(税込)以上の利用が条件です。一人暮らしの私の場合、冷暖房を殆ど使わない春や秋は5,500円を下回ります。
そのため、ポイントアップの恩恵を受けられない期間が発生してしまいます。
年間にして約3分の1(4ヶ月ほど)
「この月は対象、この月は対象外」と変動するのは、家計をシステム化したい私にとっては管理の手間が増えるだけ。「1年を通して確実に得をできる仕組み」ではない点がネックでした。
3. 「市場価格調整単価」のリスク
これが最大の決め手です。
- 楽天でんき: 日本卸電力取引所(JEPX)の価格に連動する「市場価格調整単価」を採用。
- 一般的なプラン: 燃料費の変動を反映する「燃料費調整制度」。
昨今の円安やエネルギー価格高騰を考えると、市場価格にダイレクトに影響を受ける仕組みは、家計管理(固定費の予測)において「不確実な変動費」を抱えるリスクが高いと判断しました 。
マネーフォワードでんきを選んだ決め手
切り替え先に選んだのは、「マネーフォワードでんき」です。主なメリットは以下の3点です。
- 家計簿アプリの有料版が無料: 月額540円(年間5,940円)のプレミアムサービス(スタンダードコース)が無料になります。
- 家計管理のシステム化: 経理マンとして、収支の自動記録は「時間の節約」という最大のメリットです 。
- 料金体系の安定: 基本料金+従量料金(段階制)のため、急激な高騰リスクを抑えられます。
マネーフォワード 固定費の見直し:電気料金の計算式(※東京エリアの例)
【経理マンの視点】なぜ「マネーフォワードME」にこだわるのか?
私はマネーフォワードでんきに変える前から、マネーフォワードMEを利用していました。節約において支出管理は必須ですが、「自分で家計簿を書く」や「エクセルに都度入力する」という作業は、極力削るべき手間だと考えています。
私の家計管理スタイルは、以下のように役割を明確に分けています。
- 日々の入出金記録: マネーフォワードMEで「ほぼ自動化」※現金・未対応の決済手段以外
- 予算管理・資産推移: 独自のスプレッドシートで「詳細分析」
日々の細かな入力を自動化することで、本来時間をかけるべき「予算の振り返り」や「今後の投資戦略」に集中できる。そのためのツール代が、電気代の契約ひとつで無料になる恩恵は、ポイント還元よりもはるかに大きいと判断しました。
まとめ:楽天経済圏でも「全部楽天」にする必要はない
最後に、なぜ私が「ポイント」より「現金(節約額)」を優先したのか、FP・経理の視点でまとめます。
1. ポイントは「現金」を超えない(損益分岐点の考え方)
FPの視点で見れば、固定費削減の鉄則は「出ていく現力を最小化すること」です。
- 楽天でんき: 楽天市場で月10万円買い物して、ようやく500pt(SPU+0.5倍)。
- MFでんき: 買い物金額に関係なく、アプリ代月540円が確実に浮く。
私のような一人暮らしの買い物量では、アプリ代を直接削れる後者の方が、確実に手元に残るキャッシュが多くなります。
2. 資産形成は「仕組み化」が命
20年間の「戦略的同居」を経て独立した今、私が一番大切にしているのは「管理の自動化」です。 簿記の知識があっても、毎月の収支を手入力するのは手間。マネーフォワードMEを無料化して家計管理をシステム化することは、ポイント還元以上の価値(時間の節約)があると考えています。
結論、楽天経済圏は「取捨選択」してこそ最強の武器になります。
以上、皆さんの電力会社選びの参考になれば幸いです。
【実体験】auひかりから楽天ひかりへ乗り換えた理由と2週間使用レビュー
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~回顧録~(kai-co-log) 
