「無料」の代償は高い?経理マンがYouTubeの広告カットに月1,280円を払う「防衛的」な理由

しかし、日々数字と向き合う管理部門の人間として、またFP(ファイナンシャルプランナー)として家計を分析する中で、私は全く別の結論に達しました。

私にとってYouTube Premiumの月額料金は、単なる「娯楽費」ではありません。

  1. 投資(攻め): 楽天キャリア決済などを活用し、ポイント還元(SPU)を最大化する戦略
  2. 防衛費(守り): 自分の集中力、判断力、そして資産を外部のノイズから守る戦略

以前、こちらの記事では①の「攻め」の活用術をご紹介しましたが、実はそれ以上に価値があるのが②の「守り」の側面です。

今回は、なぜあえて「有料」を選ぶことが最強の資産防衛に繋がるのか。経理マンの視点から、そのロジカルな理由をお伝えします。


理由①:脳のエネルギー(ウィルパワー)の防衛

脳のエネルギーを「浪費」させないための、徹底した自己防衛。

私たちは1日に数万回もの意思決定をしていると言われます。
私自身、日々の経理の仕事において、膨大な数字の中から異常値を見つけ出し、的確なジャッジを下すには多大な集中力を要します。この「ここぞ」という場面で発揮する力の源泉が、心理学などで「ウィルパワー」と呼ばれるものです。

脳の予算「ウィルパワー」とは?

定義: 物事を考えたり、感情を抑えたり、決断を下したりする際に使う「脳のエネルギー」。

特徴: 1日の総量が決まっており、使えば使うほど減っていく(家計の予算と同じです)。

経理マンの視点: 些細な判断でこのエネルギーを浪費するのは、いわば「資産の垂れ流し」です。

YouTubeで広告が流れるたびに、「この広告をスキップするか」「内容は自分に必要か」と無意識に脳がジャッジを繰り返すのは、この貴重なウィルパワーを削る「無駄な経費」に他なりません。

「買うか買わないか」を迷う回数を物理的に排除することは、パフォーマンスを維持するための「徹底した自己防衛」であり、「脳の資産管理」に他なりません。


理由②:誘惑(アルゴリズム)からの防衛

巧妙にパーソナライズされた誘惑を、システムで遮断する。

現代のネット広告は、驚くほど優秀です。私たちの検索履歴や視聴傾向を分析し、「今、これが欲しいはずだ」というタイミングでピンポイントに商品を提案してきます。

FPの視点で見れば、これは「衝動買いのトラップ」が24時間仕掛けられている状態です。

どんなに意思が強い人でも、疲れが溜まっている時や深夜には、アルゴリズムの誘惑に屈してしまうリスクがあります。YouTube Premiumで広告を消すことは、この「誘惑の入り口」を物理的に溶接して塞いでしまうことに他なりません。

「良さそうな情報」に潜むリスク

不意打ちの検討コスト: 自分のタイミングではない時に「比較・検討」という重たいタスクを脳に強制される。

見えない縛り: 広告の裏側にある「解約違約金」や「期間の縛り」などの重要事項を見落とすリスク。

管理工数の増大: 目先の安さに惹かれ、契約管理の工数を無計画に増やしてしまう。

YouTube Premiumでこれらの広告を消すことは、単に誘惑を断つだけでなく、「自分の資産(お金・時間)の見直しは、自分が決めたタイミングで主動的に行う」という、情報リテラシーの防衛ラインを引くことなのです。


理由③:契約リスク(違約金など)からの防衛

条件の複雑な情報から距離を置くことは、現代の最強の節約術。

私はYouTube Premiumで広告をカットしているので普段は気づきませんが、最近では電力会社やガス会社の乗り換えを促す広告をよく目にすると聞きます。これらは家計管理において正当な比較対象ではありますが、広告から入る情報には特有のリスクが潜んでいます。

これらは家計の見直しに有効な手段ですが、中には「解約違約金」などの条件が複雑なものや、特定の期間縛りがあるものも存在します。

広告の裏に潜むチェックポイント

解約違約金の存在: 表面上の「おトク」に惹かれ、将来の柔軟性を失うリスク。

燃料調整費の仕組み: 基本料金は安くても、変動費部分で結局高くなっていないか。

事務工数の増大: 契約を増やすことは、将来の自分に「解約手続き」という労働を強いること。

広告の甘い言葉に不意に触れてしまうと、つい「検討しなきゃ」と焦りが生まれます。YouTube Premiumでこれらの情報を遮断することは、不完全な情報で意思決定を急かされ、結果的に「縛りのある契約」を掴まされるリスクを排除することなのです。


【実体験】テレビ離れで気づいた、「情報との距離感」の大切さ

受動的なメディアから距離を置くことで、物欲のコントロール権を取り戻す。

最近、私自身テレビを視聴する時間が激減しました。理由は、限られた時間を「より自分に役立つ情報(勉強・趣味)」へ集中させるためです。

テレビから離れた3つの理由

時間の効率化: 仕事が忙しくなる中で、自分の好きなタイミングで視聴できるYouTubeへの移行。

学習効率の向上: 専門知識の習得など、学びの場がYouTubeになったこと。

中断コストの排除: 良いところでCMが入るストレスがなく、思考を中断せずに視聴できる快適さ。

かつてはアニメなどの趣味をテレビでよく楽しんでいましたが、ライフスタイルの変化とともに「限られた時間で、いかに密度の高い情報を得るか」を重視するようになりました。

そこで気づいたのは、「世間の流行り(広告)を見ないと、驚くほど物欲が湧かない」ということです。

テレビCMという、自分ではコントロールできない「情報の波」から離れたことで、メディアに購買意欲を操作されるのではなく、「自分にとって本当に必要なもの」だけを主体的に選ぶ生活に変化しました。

これはYouTubeでも同じです。Premiumで広告というノイズを消すことは、単なる時間の節約ではなく、「自分の思考の主導権を誰にも渡さない」という、究極の防衛策なのです。


【まとめ】YouTube Premiumは、現代を賢く生き抜くための「資産防衛ツール」である

YouTube Premiumへの加入は、単に「5秒待つのを止める」ための「娯楽費」ではありません。 いわば、情報社会の荒波から自分を守る思考の「ノイズキャンセラー」であり、家計を守るための「資産防衛ツール」です。

  • 集中力を死守する(理由①)
  • 衝動買いを未然に防ぐ(理由②)
  • 不透明な契約リスクを避ける(理由③)

以前ご紹介した活用法が「攻めの投資」だとしたら、今回の視点は「守りの資産防衛」。月額1,280円で、自分の「判断力」と「平穏な時間」を買い取る価値は十分にあると確信しています。

「無料」という言葉の裏に隠されたコストに目を向け、自分にとって本当に価値のある仕組みを作っていきたいですね。

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